今のテレビがつまらない理由は天才島田紳助がいないから

前々から島田紳助は笑いだけにとどまらず天才だと思っていました。

昨今のテレビ業界を考えてみたら改めて島田紳助は天才以外の何物でも無いと感じたので何故島田紳助が天才であるか何故今のテレビはつまらないのかについての分析をします。

ポスト平成のテレビバラエティ論は良作

紳助は天才であると再認識するに至った本があります。それが「とんねるずと『めちゃイケ』の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論」です。

この本は昨今のバラエティ業界の変遷を非常に詳細に分析しています。

とんねるずの「みなさん」が何故終わったかについてパワハラ的なノリが二人の持ち味で今までやってきたが今の時代では過剰に反応されてウケない。権力者にたて突くような素人のノリでやってきたが自分たちが権力者側になってしまい通じなくなった。お得意の内輪ウケもつまらないと思われてしまい全くウケない。

これらは全てとんねるずが時代の流れについていけないのことが原因であると分析しています。

一方「めちゃイケ」は青春がコンセプトで何もない若者の逆襲というテーマのもとにやってきたのが流行った理由であるとしています。

しかし、メンバー全員が大人になり個性が出て多方面で活躍するようになったため画一的な和を重視していた方針との齟齬が出てきてしまった。めちゃイケ特有の青臭い苦労話もストレス社会で誰もが疲れている現代ではウケなくなり平凡で全体統一した番組スタイルが受け入れられなくなってしまったのが原因としている。

つまりどちらとも時代の流れについていけずスタイルを変えずもたもたしている合間に転んでしまったのが原因だとわかるんです。

また、かつて栄華を誇ったフジテレビがなぜここまで凋落してしまったのかについても学べます。

全盛期は言いたいことが組織内で言えるような空気があり、尖った個性的な人間を抱え込めるだけの懐の深さがあった組織がなぜ転落してしまうかわかりやすく書いてあり組織論についても学ぶことが出来ます。

この本の全体的な内容として現代においていかにバラエティ番組に求められるものが変わったのか。どんな人間が求められる人材で活躍しているか書かれています。

この内容を追っていくと今求められているものが10年前から紳助がやろうとしていたことにぴったり一致して寒気がするような恐ろしさと感動を味わうことが出来るのです。

現状から島田紳助が天才だった理由

自分は紳助が一番面白い芸人であったと今でも言えますし本当にトーク力は凄まじいものがありました。

紳助の天才的トークについては以下の2つの記事を見てください。

芸人はトーク力が命です。そのトーク力において他を圧倒的実力で引き離していたトークの天才は島田紳助だと自分は思います。 最後は、暴力団との関...
芸人であるならばトークが出来なければ話にならないと自分は思っています。 芸人の中でトーク力がずば抜けていると言えば松本人志を思い浮かべる人...

今までトークにしか目が向いていなかったのですが本から売れている理由を考えたとき紳助の天才さがわかったので具体的に書いていきます。

ツッコミの時代

現代人ってもう救いようがないくらい毎日疲れ切っていますよね。ストレス社会で誰もがピリピリしていて殺伐とした嫌な世の中になっています。

そんな社会情勢だとボケに不寛容な社会になっていきます。もっと言えば自分がボケ役でツッコまれるよりツッコミをする立場になりたい。ツッコミをすることで上からの立場でいたいと思うようになります。するとボケよりツッコミの方に感情移入するようになってきます。ツッコミ人気時代が現代の特徴です。

そう考えると紳助は当然ツッコミ役で活躍していたと思います。というよりツッコミの天才でしたよね。ツッコミが上手く人を手玉に取って番組を面白くする才能にかけては右に出るものはいませんでした。ボケ役はゲストに任せて自分はツッコミを入れて場を回していくという天才的立ち回りをしていました。

このことから紳助はこれからはボケではなくツッコミの時代であると読んでいたのでしょう。

良い人を演出する時代

今の芸能界は本当に面白い人が活躍しているかと聞かれれば自分は違うと答えます。むしろつまらない人が沢山出てしまっていると感じます。もっと言えば良い人のように見えるだけで芸人としては実力が足りない人が多いと思います。

現代では実力より良い人そうな人間が芸能界においても問われる時代になっています。

紳助はよく「素敵やん・・・」って馬鹿にされていました。個人的には感動話をしても確実に笑いで締めるので芸人として正しく、むしろ良い人そうにしているだけの芸人よりよっぽど芸人であると思います。

この紳助の感動話は一部から確かに嫌われていましたが自分をいかに良い人間であるか演出する戦略であると思います。

賛否両論ある紳助の感動話ですが良い人が求められる時代に合わせて良い人を演出するという時代の先を行っている方向性は絶対に否定できないと思います。

ドキュメントの時代

今の時代AKBが流行ったりした理由はいかに身近であるかが理由でした。芸能界はかつてほど華やかで神秘的で手が届かない場所である認識がほとんどありません。

そんな中いつまでも特別感を出して内輪ノリを続けるとんねるずが嫌われるのは時代の流れからすれば当然です。

現代では内輪よりドキュメントが受ける時代になっています。内輪ネタではなく芸人、芸能人ならではの話をする方がウケます。もっと言えば職人的な世界が芸人、芸能人にもあることを面白おかしく紹介するドキュメント性が重要なんです。だから、アメトークがウケるんです。

しかしアメトークより先に紳助がこのドキュメントをしていたように思えます。行列のできる法律相談所やクイズ紳助くんでは内輪ネタではなく、いかに芸能界がこんなに大変な所で一発屋と呼ばれる人間が出てきてしまうのかという話をしていました。

また若手芸人だけを集めて売れない若手はどんな苦労や小さい悩みがあるかを面白おかしく紹介していました。

さらにヘキサゴンではこれは非常に賛否がありましたが、様々な企画で売れないほとんど素人同然の芸能人を一流のスターにまで登りつめる過程を大々的に行っていました。これはまさにドキュメントですよね。

個人的にはヘキサゴンの紳助は好きではなかったですが、全てにおいて時代が求めるドキュメントを提供しようとする結果だと仮定すると合理的過ぎて震えてしまいます。

悪意を利用する時代

今流行っている番組は水曜日のダウンタウンでありこの番組は芸人を悪意を持って上手く料理する典型的な番組だと考えられます。

悪意はそのままの意味ではないです。悪意=その人の変な部分=ボケという構図で上手く変な部分を活かしてボケを作り出すことが求められる時代です。本当に性格が悪く嫌な時代ですよね。

この悪意に関しては紳助は天才であり誰も否定できないと思います。

紳助はとにかくゲストをいじるのが上手かったです。いじるということはゲストを悪意的に見て変な部分を見つけ出すことです。そのボケに対してツッコミをして場を回すのは紳助のお家芸でした。

このように考えると求められていた能力を持っていたことも凄いですが一人で番組を構成出来る実力があるということに驚きます。紳助=水曜日のダウンタウンと考えるといかに紳助が偉大であったかが良く分かります。

下から目線の時代

今売れている芸能人と言えば有吉とマツコデラックスでしょう。この二人が何故売れているかと言えば単純に庶民の目線があるからです。俯瞰的に物事を考えることが出来て視聴者の目線で様々なツッコミが出来るから人気であり売れているのです。

この下から目線、日々の小さな不満などについて面白くするのは紳助の得意技です。

日常の何気ない誰でもありそうなエピソードを面白く話したりするのが非常に上手かったです。特にモテない男のエピソード・悩みに関して等身大で表現することが上手かったと思います。誰にでもある男の恋愛の悩みに関して偉そうにせず一般人と同じ目線・考えて話すことが出来ていたから人気があったのでしょう。

松本人志が「明石家さんまタイプは学校のクラスで女子からも好かれるクラスで人気者。島田紳助タイプは不良からも好かれる男受けがいい。松本人志タイプは人見知りで表に出ないが、アドリブのきく影の部分。笑福亭鶴瓶タイプは誰からもイジられ、いるだけで面白い」と評価していました。このことから紳助が一般の男目線を持っている代表格であったとわかると思います。

正論・毒舌の時代

今ははみ出し者は一切許されない時代でとにかく規律性を重んじる時代です。そんな中、当たり前の正論と毒舌が世の中で求められているスキルになっています。だから有吉・マツコの人気がいつまでも続くのです。

この正論と毒舌こそ紳助の真骨頂でした。論理的な内容をスラスラと小気味が良いテンポで喋りまくり人を納得させる正論。そして、ゲストをターゲットにした毒舌においては右に出るものがいませんでした。

本の中でマツコが唯一おいしくないものをおいしくないものと言える芸能人であると評価されていましたが、紳助がいるときは紳助がバリバリやっていました。

マツコの前に紳助が行列のできる法律相談所と深イイ話で食べ物を評価して旨いものは旨いと評価して不味いものは平気で不味いと評価していました。これにより紳助が旨いと言ったものは爆発的に売れました。まさに今のマツコと同じことを10年前からやっていたのです。

つまり、正論・毒舌こそが時代が求める要素であることを強く認識していたに違いありません。

戦略性が凄い

以上のことから紳助は時代に合わせて自分をより良く演出していたことがわかると思います。また、紳助は若手芸人に講演したときに戦略性を持って時代の流れを読んでスタイルを変えていくことが売れることの秘訣であると言っていました。

詳しくは以下の記事で。

芸人で一番面白いのが誰かと聞かれたら自分は間違いなく島田紳助を挙げます。 既に引退されており、引退理由は擁護できないんですが確実に芸人とし...

紳助は芸人としての才能はもちろんあるんですがマーケティングの才能が他の芸能人と比べて桁違いにあったと証明できると思います。

戦略性とマーケティングは全ての基礎であり企業だけでなく人生をどのように生きるか考えるうえでも非常に重要な要素であると紳助から学ぶことが出来ます。ただの面白い芸人ではなく戦略性のある有能社長の側面が強いのが紳助です。

すっぱり辞めた理由も恐らく時代が自分を求めない日がすぐ来ると理解していたからだと思います。現代は根性論のヤンキーよりオタクの地位がかなり向上しています。オタクの地位が向上して意見をしてくるようになればいかに戦略性を持っても消えることは無いにしても大活躍は出来ないと考えたんだと思います。だから、お金もあるし無理に耐える必要もないので出来るけど潔く引退してしまったんでしょう。

テレビがつまらないのは

現状のバラエティ界を分析すると失礼だとわかっているんですが、活躍している芸能人はほとんど全て紳助を細分化した存在であり細分化された分野でこそこそ頑張っているイメージを持ってしまいます。

このことから今のテレビはつまらないのではないかと思います。本来なら紳助がメインでやって番組を回せばいいものを細分化された人間が2人も3人も集まってこちょこちょやっていても面白いはずがないです。

また本来なら紳助がメインになるはずなのにメインになれないような人間がさも自分は才能があるようなふりをしてメインで番組を進めていくのですからつまらないに決まっています。本来だったらゲストで来るような人間がメインでいるのですからこれで面白くする方が難しいです。

時代の流れで規制が厳しくなりテレビがつまらないと考えられることが多いですが今でも面白いものはあります。ただ前より圧倒的に数が少ないだけなんです。

それは一言で言えば才能ある人間がいないからに尽きます。紳助がいなくなってから明らかにテレビがつまらなくなりました。

ただ苦労話・感動話をするだけで終わったりただ良い人だから好感度が高いからという理由でテレビに積極的に出すからつまらなくなってしまうんです。

普通の企業で自分がいかに頑張ってますアピールをする人間を出世させますか。良い人だから社内の好感度が高いからという理由だけで出世させますか。こんなのがまかり通る会社なんて近いうちに潰れますよね。だから、テレビがつまらないんです。

まとめ

紳助は時代の流れに合わせて自分のキャラを変えたり自分の強みを伸ばす天才的な芸人でした。恐らくどの分野でも成功したでしょう。

そして、そんな天才の紳助が引退したことにより才能が無い人間が紳助の代わりとして番組をやるのでつまらなくなってしまうのです。

今のテレビがつまらないなら昔のテレビを特に紳助を見た方が絶対に楽しめます。面白いだけでなく人生についても学べる偉大な芸人が島田紳助です。

 

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