ドラクエビルダーズをクリアしたうえでのネタバレありの感想です。
100点満点で言うなら83点と言える良作ゲームです。
ストーリーもマイクラ要素も上手くドラクエらしさを表現しているのでドラクエアレルギーがない限りやって損は無いです。
竜王に世界の半分を貰った世界観
ドラクエビルダーズは簡単に言えばマインクラフトです。
マイクラゲーって基本的にストーリーらしいストーリーは無いのですが、しっかりとしたストーリーが付いているのがドラクエビルダーズの魅力です。
世界観はドラクエ1で誰もが悩んだ竜王からの提案、世界の半分を本当に貰ってしまった後の世界観です。
世界の半分と言っても貰った側の世界も闇に包まれていて絶望的で荒廃的な雰囲気がビンビンに漂っています。
この世界に希望を与えて、竜王に世界の半分を貰う前の状態に戻すのが主人公の使命です。
全4章で構成されているのですが、一つ一つの話がしっかりと作り込まれているのでドラクエという子供向きのはずなのに深かったり泣けるような展開が多いです。
最初は仲が悪かった人同士がわかりあえたり、最後まで希望を諦めない強さに感動したり、相手を本当に思いやる心とその難しさに悩んだりと大人向けです。
最後は今まで出会ったメインキャラが助けに来たりするので熱い展開も詰め込んだ良いとこ取りのゲームです。
ストーリーに期待していないと本当に良い意味で裏切られて、どっぷりとストーリーに浸れます。
各章ごとに登場する魅力的キャラクター
各章ごとに独立しているのですが、登場するキャラが全て魅力的です。
1章では偏屈で変わり者なおじさんとそれに巻き込まれる仲間。
また、そのおじさんと仲が悪いキャラとの不穏な空気から全て和解しあってからの和やかな雰囲気。
こいつらと一緒にこれからも街を発展させていきたいと思わせてくれます。
2章では絶望しか無いような鬱展開が多いです。
病気が蔓延して治療法が確立されていない街なのでとにかく誰もが希望を見出せず絶望しています。
権威のある人間が哲学じみて死を受け入れることが大事なんて境地に追い込まれている中、主人公とメインキャラがひたすら希望に進んでいく様は感動します。
また、治療していた患者が急にゾンビになって手遅れになったりと子供向けで良いのかと思えるようなショッキングなシーンもあります。
そんな中でもひたむきに人として生きることに向き合うキャラが最高です。
3章では最初はお笑い枠の筋肉だけのキャラが出てきます。
お笑いキャラだけで最高に面白く愛着が湧けます。
それに加えて、愛する人を自らの手で始末したキャラの悲哀なども作り込まれており大人なドラマを体験できます。
面白くシリアスな一面もあるキャラに心が動かされるのです。
魅力的なキャラと素敵な街を作っていく楽しさが最高です。
マイクラ要素とドラクエ要素が上手くミックスしている
ただひたすら街を作り上げていくのも良いですけど、それだけでないドラクエ要素もしっかりとミックスしています。
作るもの一つ一つがドラクエの街並みにあったようなものを作れるので工夫すれば今までプレイしたような見覚えのある街並みが再現できます。
ただひたすら作って終わりというよりドラクエらしさもしっかりと味わえるテイストになっているのは評価できます。
不満点も盛り沢山ある
良い部分もありますが、不満点も沢山あります。
不満に感じる部分は以下の通りです。
・敵にぶつかるだけでダメージを受ける
・各章ごとに独立しているので作った街が無駄になる
・夜になると出てくる敵がいつまでも追いかけてくる
・普通に敵が強くて密集されると嫌になる
・ターゲットにロックオンが出来ない
街づくりは良いのですが、戦闘部分がひたすら酷いです。
近づかないと攻撃できないくせに近づくとダメージを受けるとか意味不明です。
それに敵が普通に強く、3体以上同時に出てくると確実に隙が無く苦戦します。
全体的にバランス調整ミスが目立つのが残念です。
キャラとストーリーが良いのでマイクラ要素も面白くデメリットを消してなんとか頑張れますが随所で鼻につくのでムカつきます。
まとめ
悪い部分も沢山ありますが、それ以上にストーリーとキャラが魅力的な良作ゲームです。
ストーリーを追うだけでも楽しいし、がっつり自分だけの街づくりをすることも可能です。
やり込もうと思えば何時間でも時間を費やせるので時間つぶしにも最適なゲームとも言えます。
やって損は無いゲームですので是非プレイして欲しいと思います。