どこの企業でも求める人間性は素直で逆らわない良い子な優等生タイプです。
学生時代から評価されてきて社会人になっても評価されやすく出世するのですが少なくとも上司という立場になった時点で優等生は辞めないといけません。
上司になっても優等生をやっている人間は上司としての仕事が出来ない人間です。
その理由を説明します。
優等生は絶対に逆らわない
優等生はその頭の良さから逆らうなんてことはしません。
日本社会では上の人間の言うことだけ聞いて逆らわず実行する人間が学生時代から評価されます。
必然頭の良い優等生は上の人間が意味不明なことを言ったとしても逆らわず従うことが自分の利益の最大化につながると理解しているのです。
そのため、優等生は逆らわず相手の求める通りのことを物事の是非は差し置いて忠実に実行していきます。
学生時代では評価されるものは絶対の正解が用意されているものばかりで明確な間違いというものが存在します。
テストでも正解か不正解しかないので、必ず答えがある問題に対しての優等生の能力は凄まじいものがあります。
しかし、社会人になって特に上司になって偉くなった時に困るのが正解のないものを追求していかなければならないことです。
こんな状況では優等生タイプの人間は仕事が出来ないとみられがちなのです。
上司の仕事は方向性を決めて決断すること
優等生の発想だと上司とは誰よりもスキルが高く誰よりも正解も出せる人間がなるべきであるかのように思いがちですが上司の仕事とは方向性を決めて決断することです。
立場が上になればなるほど方向性と決断力が上司に問われます。
この方向性を示して決断することに関して優等生の脳みその使い方をしていると上に行けば行くほど行き詰り仕事が出来ない上司認定されてしまうのです。
組織の方向性なんてはっきり言って正解なんてありません。
特に変化が激しい現代では正解を問うこと自体が難しくなっています。
そして、上司になってもさらに上の人間からあれこれ言われたり立場は自分が上でも退いた年寄りがあれこれ注文をつけてくることもあります。
そんなときに自分で物事を考えて行動して方向性を決断することが上司には必須なのです。
しかし、優等生として出世したので周りの影響にただ振り回されて言いなりになったり、そもそも何も出来ないでお飾りのようになってしまう可能性が高いのです。
優等生タイプの上司は相手が求めることは言われたとおりに出来るのですが、一から自分で考えて行動していける方針を示せる力は足りないです。
特に優等生で従順な人が組織のトップに立つとこれほど白けることはありません。だって、前例踏襲でなにもしないから。
そのため、上司として必要な資質に欠けているので優等生は仕事が出来ないなんて思われてしまうのです。
優等生を辞めることが大事です。
優等生を辞めれば良いリーダーになる
組織においてはピンチの時には異端で今まで冷や飯を食っていたような人間がトップに立つことがあります。
元々組織を変えるには組織に染まらず自分の頭で物事を考えていけるいい意味で生意気な奴ほど必要なんです。
特に現代では今まで以上にいい意味で生意気な能力が求められます。
ただ生意気な奴は生意気な奴ゆえに出世はしません。
やはり気遣いが出来て上の人間の言うことを聞いてくれる従順な優等生が出世します。
ただ、せっかく出世したのですから後ろ指を指されて上司をやるのは辛いと思います。
そして、元々出世するぐらい能力があるのですから優等生な考えを捨てるべきです。
そうしないと出世してても40代以上でコストばかりかかる年齢になった時にリストラされることになります。
そのため、何もしない見て見ぬふりをする不真面目な優等生から言うべきことはしっかり言って全体のことを考えられる真面目な優等生になるべきです。
そのためには、仕事から離れることが大事です。
言われたことを一生懸命こなして仕事に張り付いても柔軟な発想や自分で考える力なんて一切生まれません。
仕事で休めないなんて言いますが関係ありません。
休みましょう。
そもそも、自分が引退したら例えば交通事故にあった場合には働けないわけですがそれで会社が潰れますか。
潰れませんよね。
だから、自分がいないと回らないとかただの思い込みです。ただの便利な道具なだけです。
自分で時間を作って休むことで本当はどのように物事を運営していかなけばならないのかがわかります。
今の時代優等生的な働き方は長い目で見れば中高年で切られる可能性があるので一番リスキーです。
まとめ
上司は優等生である必要なんてありません。
リーダーになるほど方向性と決断力が求められます。
その力を養うには自分の頭で物事を考えて行動する力が必要であり、そのためには意図的に会社から離れてしっかりと自分の人生を考えることが必要です。
そうすることで見て見ぬふりをする組織を衰退させる上司でなくなるのです。
上司・管理職は俯瞰的な視点で優等生より不良よりで物事を対立してもガンガン変えていくことが大事です。
管理職の心得 リーダーシップを立体的に鍛える [ 大島洋 ]