製造業で働くうえで欠かすことができない原価計算。
経理として原価計算をすることになって、ひたすら色々な本で読んで勉強しましたがその中でも実務で使える知識が身につく勉強が出来る本を紹介します。
原価計算の理屈が変わると製造業だけでなく色々な業種でも活躍できますし、経理以外の職種でも出世に必須な知識であると言えます。
原価計算の勉強が人生でも役立ちます。
解説がわかりやすい本を紹介するのでぜひ頑張って勉強してみてください。
入門者におすすめ
原価計算のことが全く分からない状態で専門書を読んでも意味不明です。
遠回りなようで基礎からしっかりやることが結局近道です。
入門書から読みましょう!
図解入門ビジネス 最新原価計算の基本と仕組みがよ~くわかる本
原価計算って名前だけ聞いたことあるけど具体的に何をするのかを全て解決してくれる入門書。
それが図解入門ビジネス 最新原価計算の基本と仕組みがよ~くわかる本です。
原価計算の本って色々読みましたが適当な本だと、簿記2級の知識を適当になぞっただけのものが多いです。
酷いものになると簿記1級の内容をいかにも最高のコンサルティングのように語る酷い本もあります。
しかし、この本は本当に初学者に向いています。
原価計算を理解するうえで工業簿記の基礎が必要なのですがこれは図で理解してなんぼです。
図解とあるように図が豊富で内容も基本的な優しい内容なので原価計算の魅力と価値を十分に勉強することができます。
実務者向け
簿記2級ぐらいの知識はあるけど一体実務でどう使うかが難しいです。
自分も簿記2級取得後、受かったはずなのに実務で使うときにかなり苦戦しました。
理由は理解せず暗記で試験を受かっているからです。
先に実務で触れている人も理論を知っていると完璧になります。
知識を理解に落とし込める実務者向けの本を紹介します。
紹介する順番で読むのがベストですが、時間がないなら2番目の本だけは読みましょう。
誰も教えてくれない「工場の損益管理」の疑問-そのカイゼン活動で儲けが出ていますか?
原価計算の根本的に部分に踏み込んで必要な知識だけを習得できる本。
それが誰も教えてくれない「工場の損益管理」の疑問-そのカイゼン活動で儲けが出ていますか?です。
原価計算はただ計算して終わりではありません。
集計して出てきた数字を使ってどうするかが大事です。
つまり、そもそも何のためにやって、そのためにどの数字を拾ってくるのが良いのか?
これがこの本ではしっかりと書かれています。
使う知識も学術的な過ぎる内容ではなく悪い意味ではなく、本当に実務で使える簿記2級と1級の知識の活用法を実務経験を通して教えてくれます。
やるべき項目と手段の明確化を理解できる本です。
図解&設例 原価計算の本質と実務がわかる本
これ1冊で実務的な計算は自分の力として活用できる良書。
それが図解&設例 原価計算の本質と実務がわかる本です。
簿記2級程度の知識はあるけど実際の実務になると困っている人なら、この本を読めば相槌の連続でむち打ちになること間違いなしです。
今までわからないながらも読んでいた内容が、全て繋がっていく快感を味わえます。
原価計算基準から原価計算の目的と活用法、自分がしている、しないといけない計算はどんな意味を持っているのか。
そういった根源的なことがこの1冊で全て学べます。
とりあえず1冊だけと思っているなら絶対にこの本が最強です。
原価企画、設定、計算まで基本が完璧に身につくのでいくらでも応用が利くようになります。
知識を知恵に変えられる良書です。
図解&設例原価計算の本質と実務がわかる本 /中央経済社/関浩一郎
中小製造業の「製造原価と見積価格への疑問」にすべて答えます!
よくマンアワーやマシンアワーまで含めて超わかりやすく勉強できる本。
それが中小製造業の「製造原価と見積価格への疑問」にすべて答えます!です。
この本は、普段実務で見かけるような単語や題材を中心に構成されておりまさに実務者ほど為になる本です。
学術的な難しい計算があるというより社内研修でも使えるように平易な言葉でわかりやすく図も交えて解説してくれます。
もちろん、自分が勉強するのにも使えるし人に教える時でもこの知識を使えばわかりやすく教えることが可能です。
実務者が知りたいスタンダードなことが全てあるので安心できる1冊です。
上級者向け
実務者を超えた原価計算のエキスパートになりたいなら読んでおくべき一つ上の勉強もあります。
そんな更に上を目指す、知っていると社内で一目を置かれるどころか尊敬されるような本を紹介します。
原価計算
原価計算の伝説的な本。
それが岡本先生の原価計算です。
ものすごく分厚くて学術的な本ですが、原価計算を知識的にも実務的にも勉強した人なら衝撃を受けることが間違いない1冊です。
原価計算の歴史的変遷からどうしてこれが求められるようになったのかがわかるので、バックボーンから理解することが可能です。
そもそも公認会計士が勉強するような内容まで勉強できるのでこれでエキスパートでないなら誰がエキスパートなのかって感じです。
より実務のレベルを上げたい、簿記1級を勉強していて本質を知りたいならこの本で決まりです。
原価計算」しているのに、なぜ「儲け」が出ないのか? コストを見える化する「ABC」入門
改善、改善とは言うけど一向に利益は出ないし、現場は疲弊するだけ。
計算は合っているはずなのにうまく歯車が嚙み合わない原因が全てわかる本です。
それが「原価計算」しているのに、なぜ「儲け」が出ないのか? コストを見える化する「ABC」入門です。
ABC原価計算とは活動基準原価計算と言って、あのトヨタが開発した新しい原価計算手法です。
新しいと言っても1960年代くらいですけどね。
原価計算をする際の配賦基準として機械稼働時間などを使っていると思いますが、これでは実態として正確ではないと言うわけです。
なぜなら、一つの製品を作りにあたって間接部門を含めて様々な人の手がかかっているし、同じ稼働時間でも実務的に手間がかかる商品だってあるはずです。
これを活動基準という部分に光を当てて実態に即した原価計算をすることができます。
簡単に言うと子育ての時間に1歳児に50時間、17歳の高校生に50時間かけたとして実際の苦労って同じですか?違いますよねって話です。
ただ、活動基準で管理するのは実務的にはいろいろな関係者を巻き込んで超ハードなので上級者向けです。
内容も簿記1級ですからね。
まとめ
原価計算は初めて触れると分からないことだらけですが、しっかりと理解すれば利益を出すための方程式であり面白いです。
しかも、職種問わず出世のための必須知識とも言えます。
本を読んで実務で活かすだけでほとんどの人より活躍できることは間違いないです。
ぜひ読んで自分の知恵に変えてください。