面白い漫画は本当に数多くありますが巻数が長いと揃えるのにも読むのにも労力がいりますよね。
そこで、巻数が10巻以内と少ないけれども内容が濃縮されている本当に面白い名作漫画を紹介します。
あずまんが大王
日常系ほのぼのギャグ漫画の先駆者でありながら今読んでも十分に面白いレベルの高さを誇っている漫画。
それがあずまんが大王です。全3巻。
日常系の漫画なんて今では本当に掃いて捨てるほど存在していますが、現在の日常系漫画の原点を作った漫画と言えます。
先駆者であったとしても今読むと陳腐化していてつまらないと感じる漫画は沢山ありますが日常系なので今読んでも全く色あせない完成度の高さがあります。
それもそのはず、作者が「よつばと」の作者でもあるので日常系を欠かせたら右に出るものはいないと言えます。
よつばとも面白いのでハマったら是非読んでみてください。
基本的には女子高生しか出てこないのですが、ごくたまに男も出てきますが特に恋愛要素とかも無く完全にギャグに振り切った存在のキャラが出るだけなので変に心配することもありません。
日常の何気ない面白さを魅力的なキャラがさらに面白くする日常系の醍醐味とギャグに特化してちょっとしたシュールさもある日常系の全てを詰め込んだような漫画です。
巻数も少なくサクッと読めるので暇つぶしがてら読めます。
日常系の原点を短時間で味わえるので読んでもらいたいと思います。
殺し屋1
暴力&暴力のドメスティックさと魅力ある変態が織りなす常人では考えることが不可能な展開が魅力的な漫画。
それが殺し屋1(イチ)です。全10巻。
この漫画は作者が格闘技と映画が好きなことがあってストーリー構成が上手いことは当然として戦闘描写が臨場感があって最高なのです。
話としては、ヤクザの組長を暗殺したところから始まります。その暗殺したのは主人公である通称1(イチ)と呼ばれる人物。
学生時代はいじめられっ子であり、ターゲットをいじめていた人と重ねる妄想癖があり無慈悲に暴力を振るう変態。
対して組長側の人間は血眼になって探すが、跡を継いだ人間は痛みを快楽に感じるこれまた変態。
そんなおかしな奴らしかいない暴力ありのなんでもありの世界で騙し騙しあい、暴力のぶつけあいをする救いようのない大人向けの漫画なのです。
巻数自体も10巻と読みやすい巻数であり一度読みだすと止まらない怒涛の展開に最終巻まで目が離せないこと間違いなしです。
暴力などの描写が全く問題ないのであれば是非読んでもらいたい一作です。
センゴク外伝 桶狭間戦記
戦国時代をリアルに描いており、人間ドラマが感動と涙を誘う名作漫画。
それがセンゴク外伝 桶狭間戦記です。全5巻。
センゴクという歴史漫画の外伝的なお話です。
本編のセンゴクシリーズも非常に完成度が高く桶狭間戦記にハマったら是非読んでもらいたい名作です。
この桶狭間戦記はセンゴクシリーズを知らなくても楽しめますし、何よりセンゴクシリーズの中でも完成度が高すぎてちょっと引いてしまうレベルの漫画です。
舞台は誰もが知っている超有名な戦国時代の戦いの桶狭間の戦いを中心に描いていきます。
この漫画の何が凄いかというと、普通の歴史漫画って武将が気合で敵を倒したり、よくわからないけど天才が策を繰り出して一発逆転とかあるじゃないですか。
そんななんちゃって戦国バトル漫画ではなく、戦国武将がいかに国を創り上げていったのか、どのようなシステム運用を考えていたのか、その考えるに至った要因とか何かなど詳細に分析しているのです。
また、今川義元というと頭が悪い武将の典型例になっていますが、実は誰よりも進んだ考えを持った人物であると証明しています。
そんな進んだ考えを持った今川義元と誰もが知る天才織田信長の激突はいかにして起こったのか気になりませんか。
人間ドラマあり、歴史も学べるという読んでも楽しい学んで楽しい最高傑作の漫画です。是非是非見てもらいたいと思います。
ボーイズオン・ザ・ラン
女関係は上手くいかない、それでもモテたい、言いようのない焦燥感が体中を巡る様が等身大で描いた漫画。
それがボーイズオン・ザ・ランです。全10巻。
主人公はいたって普通の本当に普通で何の取り柄も無いサラリーマン。
そんなサラリーマンの悩みは職場にいる後輩と仲良くなれないかということ。
最初のうちは必死にモテないながらも頑張ってデートをしたり良い雰囲気になっていく気持ちのいいストーリーです。
しかし、この作品の魅力はそんな表面的な所ではありません。
ある出来事で後輩から嫌われてしまい、しかも自分のライバル会社の人間に商品のアイディアも女さえも取られてしまうという超ダサい展開に。
そんな仕事も上手くいかない、女も取られる、すべて取られて何もない人間がそれでも必死に生きることで生み出す混じり気無しの純粋な男の生き様を見ることが出来ます。
後半はサラリーマンとか関係ない話になるのですが、必死に生きた人間の美しさを見せてくれる感動的な路線は変わりません。
人生モヤモヤしていて勇気が欲しいと思うなら是非読むべき漫画です。
ルサンチマン
人生モテない冴えない、それでも愛されたい、でも無理だから二次元に逃げるしかない男の近未来を描いた傑作漫画。
それがルサンチマンです。全4巻。
ボーイズオン・ザ・ランの作者が描いた漫画であり、こちらの方がもっと主人公の見た目も悪くなんだか他人事と思えないモテない男の生活を描いています。
舞台は現代より進んだ近未来であり、今で言うVRがさらに発展して疑似的に女の子とリアルで恋愛を出来るようになった世の中です。
そんな世の中で誰からも愛されずモテずに30歳を過ぎてしまった主人公は当然の如くそのアンリアルの世界にハマっていきます。
アンリアルな世界で出会った女の子は後に世界を揺るがす事件に巻き込まれていき・・・って感じの展開です。
この漫画は本当にモテない男の日常をリアルに抉っていくようなところが魅力的であり半分打ち切りみたいな感じですが完成度が高くなぜ打ち切りになったか正直に言って謎です。
これから起こるかもしれないリアリティーある展開とモテない男の現実がいい塩梅で表現されている漫画ですので日常に不満が溜まっているなら是非読んでください。
黒いラブレター
ギャグ漫画日和と同じ雑誌に同じ時期に連載されていたが陰に埋もれていた名作ギャグ漫画。
それが黒いラブレターです。全7巻。
ギャグマンガ日和がシュールで下ネタも無く女性でも安心して読める漫画だとしたら黒いラブレターは下ネタはあるし汚いおっさんは出てくるしで何一つ女性受けする要素が無い。
しかし、それゆえに男だったら確実に読んだら笑ってハマること間違いなしのギャグ漫画です。
黒いラブレターもシュールと言えばシュールの部類かもしれませんが、登場キャラがことごとく変態か変態っぽいキャラしかいないです。
いい意味で頭がおかしいのではなくマジで頭がおかしい様なキャラが盛り沢山なんです。
そんな変態どもが縦横無尽に暴れまくる悲喜こもごもなストーリーにハマってしまうこと間違いないです。
ちょっとおかしなギャグ漫画でも許容範囲なら是非読んでみて下さい。
ノリとしてはボーボボ的なノリなので好きなら楽しめると思います。
いきいきごんぼ
モテない中学生の冴えない日常生活を描いたギャグ漫画。
それがいきいきごんぼです。全8巻(いきいきごんぼ全1巻とZ全7巻)。
モテない人生を歩んできた男にしか分からないけどモテない奴なら絶対に共感してくれるギャグネタが満載の傑作です。
例えば、自分に休んでいる間に冴えない仲間の友達がちょっと女子と仲良くなっていて疎外感を感じたり、普通に女子と話せるリア充を横目に冴えない同士で下ネタ談義に花を咲かしたりというリアルが詰まっています。
特に共感したのがモテない男にとって現実のラッキースケベは非常に貴重です。
それなのに、リア充が雨に濡れた女子相手を変に煽ってガードを固めさせた事実に対して人知れず怒りを燃やす描写なんて過去にタイムスリップしたような気持ちになります。
そんな切なくもそれでもなんだかんだ楽しい中学生の日常を下ネタ交じりに展開していくので非常に面白いです。
是非モテない学生時代を過ごしていたまたはいるなら読んでもらいたいです。
サマーソルトターン
夏はまだ終わらない。水泳に青春を奉げる高校生を描いた漫画。
それがサマーソルトターンです。全5巻。
正直に言って打ち切りになった漫画ですが個人的にはどうして打ち切ってしまったのか残念でしょうがないポテンシャルの塊しか無い様な作品です。
主人公は小学生の時は神童と呼ばれ将来を期待される選手でしたが中学生で身長が伸び悩み全く記録が更新できずただの凡人になってしまいます。
そんな主人公が高校に入り水泳から離れてしまい、さらに幼馴染に振られるという最悪な幕開けから始まります。
すっかり水泳を諦めようとしていた矢先自分を勧誘してくる水泳部。
その水泳部で主人公はグレイのパラドックスの話を聞きます。
グレイのパラドックスとはイルカの泳ぎは科学的にはどうして泳げているのかわからない泳ぎ方だが人間より断然速い。つまり、まだ最速の泳ぎ方なんて見つかっていないということです。
その言葉に火が付いた主人公は新しく自分の泳ぎを見つけるためライバルと切磋琢磨しながら自分の新しい泳ぎにチャレンジしていきます。
水泳部も恋もまだまだ始まったばかりの熱い高校生の夏を描いています。
どうですか?面白そうだと思いませんか?実際面白いのです。
絵は綺麗だし熱い展開だし女のは可愛いしで言うこと無しです。
打ち切りですけど是非読んでみて欲しいと思います。
フリンジマン
不倫というタブーを面白おかしく伏線を交えて一本の映画を見ているように描いた傑作ギャグ漫画。
それがフリンジマンです。全4巻。
不倫教授と呼ばれる不倫のプロ中のプロの指南の元、不倫まで関係を持ち込めそうな女性はどんな女性か、不倫にまで持っていくにはどうしたらいいかを全ての熱量を奉げて完遂する実践的?不倫ギャグ漫画です。
この漫画の凄い所は、ギャグ漫画としてギャグも面白いのですがストーリー構成が優れていることです。
ギャグ漫画なのに何気ない描写が後で重要な意味を持ってくるなど伏線回収が非常に見事なのです。
それでいながら、毎回絶体絶命のピンチを間一髪で切り抜けるハラハラドキドキした展開があります。
ギャグ漫画と言う括りで終わらしてしまうのが勿体ないと思えるレベルの漫画です。
是非読んでみてください。
フリンジマン(1) (ヤンマガKCスペシャル) [ 青木 U平 ]
刻刻
静止した時の中で動くファンタジー要素と策謀渦巻く質の高いストーリー展開の漫画。
それが刻刻です。全8巻。
何気ない日常から始まるのですが、そんな日常からは一変して急に甥っ子が誘拐されます。
そんな誘拐された甥っ子を救うべくおじいちゃんが取り出しのは何の変哲もない石。
その石に儀式を促すと時間が静止したのです。そんな静止した時の中で助けに行こうとしたのもつかの間誘拐犯たちも静止した時の中に入ってきて・・・
静止した時の中で能力が使えたりもしますが、原則登場人物の誰もが時が止まる原理がわからない。
そこで試行錯誤しながら静止した時の原理を解き明かしたり自分の優位に物事を進めようと画策したりと非常に内容の濃い展開となっています。
是非読んでみてください。
レベルE
言わずと知れたハンター×ハンター作者の初期の傑作漫画。
それがレベルEです。全3巻。
読めば才能があることは一目でわかる重厚なストーリー展開に圧倒されるでしょう。
人間もよく描けているしストーリー展開も面白いし伏線もしっかりと張っているため漫画の面白さは巻数の長さではないとはっきり実感できる漫画です。
ダークな展開はもちろんのこと、ダークな展開で散々怖がらせた後普通に穏やかなギャグ展開になったりと富樫要素が全開です。
ハンター×ハンターが好きなら読まない理由が一切ありません。
是非読んでください。
寄生獣
あまりにも有名過ぎる名作漫画。
それが寄生獣です。全10巻。
右手に未知の生物に憑りつかれてしまった主人公。
基本的にはその未知の生物は人間の頭に憑りついて人格を奪い人間を主食とする生物。
そんな化け物との関わりの中で時にはバトル要素があり、伏線回収あり、生物としての根幹に挑んでいくメッセージ性ありの誰もが認める名作漫画です。
10巻以内の名作と言えば必ず名前が挙がるような作品です。
グロイ描写があるので苦手な人は苦手かもしれませんが許容できるならこれほど素晴らしい漫画はそうそうありません。
読んでないなら絶対に読んだ方が良いです。
文庫本 みどりのマキバオー
ギャグ要素はあるがそれ以上に熱いバチバチの男同士の生き様をぶつけ合う競馬漫画。
それがみどりのマキバオーです。文庫本で全10巻。
最初は絵も汚く下品で正直に言ってよく連載出来たなと感心してしまいます。
さらに、なぜだか馬も喋るしネズミも喋る。単なるギャグ漫画だと思ってしまいます。
しかし、巻数を重ねるごとにそんな子供だましのギャグ漫画ではなくなります。
絵は綺麗になって迫力があるし、何より熱量があります。また、競走馬同士の譲れない熱い魂がガチンコにぶつかり合うさまは読んでいて体中の血液が沸騰します。
魅力的なのがライバルたちです。
昨今の漫画業界などは主人公一強でそれを崇めるような展開が多いですが、マキバオーにおいてはそんなこと一切ありません。
ライバルたちも滅茶苦茶強く魅力的でいつも一筋縄ではいきません。常にお互い最善を尽くしてお互いの生き様を全てさらけ出してそれでも届かない壁というものを実感します。
けれども、そこで止まらず常に前に進むことで道が拓けるそんなメッセージもあり読んでいて元気が体の底から湧いてきます。
最後は打ち切りになって終了したのですが、ぶっちゃけなんで打ち切りになったかわからないレベルで後半も面白いです。
特に最終回はあまりにも完成度が高くマキバオーの魅力の全てが詰まっているような展開でした。
文庫本で10巻なのでちょっと量は多いかもしれませんが、熱く燃え上がるような気持ちにさせてくれる名作漫画です。是非読んでください。
まとめ
10巻以内でも面白く感動できる漫画はたくさんあります。巻数が長ければ良いというものではありません。
オススメですので是非読んでみてください。
巻数が少ないと言っても全て集めると部屋が狭くなってしまいます。なので、自分はちょこちょこebookを活用しています。
電子版なので邪魔にならないし、Tポイントを活用できるので余ったポイントでただで漫画を買えます。