子供相手でも部下相手でも最近は上手く叱れない人が多いです。
叱り方がわからない、下手くそな人はダメな叱り方をしていることが多いです。
そこで、叱られ慣れている自分が心から反省できる効果的な叱り方とダメな叱り方を紹介したいと思います。
嫌われるダメな叱り方
叱っているのに相手の心に響かない。それどころか、相手に嫌われてしまう意味のないダメな叱り方について紹介します。
ダメな叱り方をするとお互いストレスが溜まるだけで何の意味も無いので、ダメな叱り方をしてしまっている場合は見直してください。
感情論でキレる
ありがちで最悪な叱り方は感情論でキレることです。
感情論で相手に一気にまくしたてることは、叱るとは言えません。
キレると叱るは全くの別物です。
キレるは自分がスッキリしたいだけの感情論優先で本当の意味で相手のことを考えられていないことを言います。
叱るとは、本当に相手のことを考えて未来がある、ためになることをしっかりと伝えていけることです。
叱ることがある時点で、大なり小なりムカつくことがあるのですが、それでもグッと感情論でキレてしまいそうな気持を抑えないと意味のないお互いにとって最悪の時間が始まります。
特に、意味もなく大声を出して相手を威圧しながらする怒り方は確実にキレるに該当します。
しかも、キレている時って感情が爆発しているのでカミカミだし内容も思いついたことを支離滅裂に喋り倒すので最もやっていはいけない怒り方です。
キレられた側は、とりあえず相手が怖いから怒られないように動くのでしょうが、本当の意味で何が悪くて何を改善しなければいけないのか理解していないことが多いです。
だから、カッとなって感情論でキレてしまう人は一度冷静になっておかないとただ嫌われるだけの人間になるので注意が必要です。
怒りをどのようにコントロールすればいいのかわからない人はこの本をオススメします。科学的にどのような行動、考えをしていけば良いのかがわかり、今まで以上に自分の気持ちをコントロール出来るようになります。
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ネチネチ長時間叱る
感情論でキレなくても、ついついやってしまう悪い怒り方で出現頻度が高いのが長時間いつまでも叱ることです。
叱るという時点で相手が悪いのは当たり前ですが、いくら相手が悪かろうと長時間拘束してネチネチやることがいいわけではありません。
そんなに、長く説教されても得るものなんてありません。
叱る側は、叱っていて疲れていてもスッキリしている部分があるので長時間叱れます。
しかし、叱られる側からするとはっきり言って疲れるだけで途中から内容が頭に入ってこないのです。
叱られるというだけで神経が削られて疲れるのに、それを長時間緊張状態が続いたら「早く終わってくれ」以外の感情が無くなります。
叱っている側は、しっかりと背景を踏まえてじっくりとわからせてあげようと考えているのでしょうが相手には何一つ伝わりません。
長くなればなるほど「早く終われよ・・・」以外の感情が無くなります。
結果として全く意味のない叱り方で相手に嫌われるだけで伝わるものが無い状態になっています。
関係ないことまで叱る
長時間叱ると合わせ技でほとんどの人がやってしまうのが、叱られる内容と関係がないことまで叱り始めることです。
人間はどうしても完璧ではなく、特に叱られる人間は過去にも叱られるようなことがいくつかあるはずです。
だから、「お前は前もこういうこともやらかしたけど、あれについても・・・」と今回の叱る内容と全く関係がないことを蒸し返してしまいがちです。
長時間叱るプラス関係のない話をすると絶対に相手は話を聞いていません。
「もう・・・うるさいな・・・」ぐらいの気持ちしか無いです。
例えば会議でAという議題について話し合っているのに意味もなく急にBについてとか、まったく関係ない昔話を年寄りが話し始めたらうんざりしますよね。
「うるさいバカだな」って思いますよね。
それと同じように叱っている側は、ストーリー仕立てで気持ちよく喋っていても相手からしたら関係ないことをグチグチ言われているだけでうんざりなのです。
だから、関係ないことまで叱り始める人は相手がむしろ苛立ちを感じているだけなので叱り方が下手すぎます。
性格の悪い叱り方をする
たまにいるのですが、人間の程度が知れる叱り方をする人として最低な叱り方があります。
底意地の悪い、性格の悪い叱り方をする人は酷いです。
ありがちなのが、「自分は最初から気付いたいたけど、いつ言ってくるのかあえて黙っていた。」とか「お前が5分遅刻したせいで、ここにいる20人×5分で100分の時間が失われたことになった。」など意味の分からないことをいう叱り方は何の意味もないです。
まず、最初から気付いていたならその時に指摘すればいいだけです。そして、一見論理的に見えても失われた時間は5分であることに変わらないので何一つ正当性がありません。
叱るというより、相手の程度の低さを周囲にさらして、自分が優位に立ちたいという非常にちっぽけでレベルの低いやり取りです。
こういった叱り方をする人は確実に自分に酔っているだけのアホです。
相手からすると「こいつ何を言っているんだ???」ぐらいの気持ちしか無いので叱ったことの効果は一切ないです。
そして、叱った側は気持ちよくなっているので手に負えない状況です。
相手を手のひらで転がそうとするやり方は叱る行為ではないです。
単なる矮小な自己満足でしかありません。
この叱り方はやめましょう。
嫌われない上手な叱り方
最近の子は叱られ慣れていないから叱らない方が良いとか言いますが、理不尽に意味のない怒り方に慣れていないだけでしっかりと上手な叱り方をすれば理解できます。
最近の子は頭が良いですから、意味のあることには真摯です。
むしろ、ダメなのは嫌われたくないからと叱れないでなあなあにしてしまう人間です。
一見怒らないからいい人に見えるかもしれませんが、責任を負わないで逃げている人間なので最悪です。
上手な効果的な叱り方は、ダメな叱り方の逆を行えばいいのです。
だから、叱る内容を明確に10分以内で叱った内容のことだけを気付いた時にすぐ責任をもって叱ればいいのです。
大事なのは、何に怒っているのか明確にすること。そうしないと、「うわ、なんかあいつ怖い」で終わってしまいます。
そして、叱るのはどんなに相手が悪くても10分、長くても15分以内で終わらせること。それ以上は自己満足です。
叱るときも内容は絶対に叱った原因だけに留める。関係のないことをグチグチ言うことに意味は無いです。叱るなら別の機会を設けてやるべきです。
そして、見て見ぬふりをして泳がすようなことをしてはダメです。叱られた側からすると、今まで良かったのに急に機嫌でキレたように思われます。
すぐに咎めるから効果があるのです。
なにより、相手のためという気持ちを絶対に持って自己満足で終わらせないという気持ちを持たないといけません。
嫌われたくないという気持ちは結果として頼りないとか言われて最後は絶対に嫌われます。
本当に相手のことを思っているなら一時嫌われても言うべきことは言いましょう。しっかり叱りましょう。
嫌われたくないという気持ちが強い人はこの本で、人の目を気にしない嫌われる勇気を身に着けていきましょう。
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ]
まとめ
叱ると言っても、ただ怒ればいいのではありません。しっかりと、効果的に叱らないと意味のないものになります。
叱って一時嫌われることがあっても、真摯な思いは必ずいつか伝わります。
相手のことを考えてしっかりと効果的に叱りましょう。
大事なことはいつの時代でもしっかりと伝えないといけないと個人的には思います。