B’zはどれも聴きやすくハマれる最高の曲を提供してくれます。
曲調を作る松本さんが天才なのは間違いありません。
ただ、B’zは曲調が素晴らしいだけでなく歌詞まで素晴らしいから最高なのです。
歌詞担当の稲葉さんの才能が溢れすぎている深いオススメの歌詞を紹介します。
ハピネス
甘く優しいバラードでこれほど歌詞が見事なものはなかなかない曲。
それがハピネスです。
この歌詞の何が凄いかと言うと歌詞カードをしっかりと読むことで、歌詞の良さがよりわかる仕掛けになっていることです。
その部分が以下の歌詞です。
「まっすぐ見つめよう ちゃかすのもやめよう 君だけが僕に勇気をくれる 大切なことを易しい言葉でささやいてくれる」
普通に聴いていても良い歌詞なので好きになってしまうのですが、特に易しい言葉という部分は感心せざるを得ません。
聴いているだけだと優しい言葉とイメージしてしまいますが、易しい言葉と表現しているところが肝です。
易しいという表現からお互いが理解しあえるように独りよがりではなく、相互理解できるように相手にわかる言葉で語り掛けるイメージが湧きます。
優しくするって表現するとなんとなく甘い言葉でささやいているようなイメージになりますが易しいにするだけでお互いに自立した人間同士の対話って感じがします。
そんな繊細な言葉づかいで表現できる稲葉さんは天才としかいいようがありません。
ハピネスは2008年に発売されたベストアルバムに収録されており、他の曲も名曲ばかりなので是非聴いてみてください。
銀の翼で跳べ
社会人で色々悩んでいるなら元気が貰える最高の曲。
それが銀の翼で跳べです。
社会人なら誰もが感じたことがある憤りや焦燥感について的確に表現したうえで稲葉さんなりの対処法を提示してくれます。
B’zの歌詞って基本的に積極臭くなく前向きに頑張っていこうぜというメッセージが強いので稲葉さんの性格の良さが出ていると思います。
個人的に一番良いと思った歌詞の部分がこれです。
「どこでも何かが起きている 知らないことを学ぶ根性あるかい 敗北感に悩んでるんなら 全てを認めまた始めりゃいいだろう」
結局社会人として仕事をしていれば挫折して壁にぶつかったり、とりあえずわけもわからずモヤモヤしてしまうことがありますよね。
そんな時にやることはいじけることではないです。
知らないことはしっかりと勉強していく地道さ。
失敗した、負けたことを認めたうえで一から挑戦していくことが結局一番大事でそれ以外の道はありません。
そんな悩んだ時の道筋をロックな曲調に合わせる稲葉さんの歌詞は天才的です。
銀の翼で跳べはBrotherhoodというアルバムに収録されています。
ゴリゴリのハードロックな曲ばかりでB’zらしさが全開になっている名アルバムです。
是非聴いてみてください。
Warp
歌詞が一つのストーリーになっている名曲。
それがWarpです。
あまりファン以外には知られていないけども確実に名曲です。
他のB’zの隠れた名曲はこの記事で紹介しています。
通常は松本さんが曲を作った後に稲葉さんが歌詞を合わせるという形で完成するのですが、この曲は歌詞が先に作られています。
だから、歌詞が一つのストーリーになっていて上質な出来なのです。
題材は久しぶりに会った男女が昔を思い出して恋心が甦るという甘酸っぱい展開です。
特に好きな部分がこれです。
「3年ぶりに話したって 違和感ないなんて 意外と僕らたいしたもんだ 感心しちゃうよ 最新のNews 移り変わっても 笑える視点(ポイント)は同じ」
どうしてこうも情景が思い浮かぶような歌詞が作れるのか感心してしまいます。
久しぶりに会ってお互いに変わらないことに共感を覚える甘酸っぱい感じが最高です。
元々似た者同士で時間が経っていてもすぐに打ち解けていくような描写も完璧で夏に聴けば青春を肌で感じられる曲です。
収録されているアルバムはGREENです。
全体的に夏らしさをイメージした曲が多く、隠れた名曲の宝庫です。
是非聴いてみてください。
love me,I love you
B’zらしさ、そして稲葉さんらしさが全開の歌詞が付いた名曲。
それがlove me,I love youです。
まさに古臭さが一切なく、B’zらしいポップさとギターのテクニックがいかんなく発揮されている名曲です。
歌詞は全体的に素晴らしく落ち込んでいる時に聴くと元気が出る曲です。
全部好きなのですが、特に素晴らしいのが2番の歌詞です。
「都合いいモノだけひっぱりだして自分のウンの悪さを そいつにべっとりなする癖 ないかい やりたくないことばかりが次々と見つかるけれど 消去法でイケることもあるらしい そのうちまあ、なんとかなる… ヘイ、そうだろう Love me ぴりぴりするなら すぐにムッっとするのグッと耐えて I love you 愛をはきだして それでもカッときたなら Baby, let’s dance」
前向きに頑張れ、頑張れって曲は多いですけどB’zは、視点が常に違います。
やりたくないとか、辛いという気持ちが痛いほどわかった前提で前向きな提案をしてくれるので心にスッと沁みわたります。
やりたくないことばかりが次々と見つかるとか、こんな表現言葉悪いですけど大金持ちの人間が持っているような感性ではないと思います。
誰にでもある凡人の悩みです。
それを理解したうえで気軽に消去法でなんとかやっていこうぜというメッセージがあるので素直に受け入れられます。
特にムカついたら一度こらえて愛を吐き出そうなんて表現が面白すぎます。
ムカついても我慢だって言葉は嫌ほど聞きますが、愛を吐き出してしまおうなんて天才的なセンスです。
しかも、それでもムカついたらもう踊ってしまおうぜとか軽快すぎます。
稲葉節全開の名曲です。
ベストアルバムには必ず収録されている曲です。
ベストアルバムには当然ですがB’zの良い所だけをかいつまんだ曲しかありません。
手っ取り早くB’zの魅力がわかるので是非聴いてみてください。
you&I
お金持ちで成功でリアルが充実した勝ち組のはずなのに情けないなよなよした男の気持ちを的確に表現できる稲葉さんらしさが出た曲。
それがYOU&Iです。
B’zって激しいとかロックなイメージがありますが、しっかりと歌詞を聴くとB’zほどモテない男の気持ちを理解している人はいません。
出だしの歌詞が凄いのです。
「きらいだ あなたといるときの僕が たまらなく情けなくて」
恋愛曲で出だしがいきなり嫌いから始まるなんてセンスが凄いです。
しかも、歌詞の内容がモテない男なら痛いほどわかる内容。
一緒にいるのは嬉しいけど、他のイケてる奴らと比べて一切優れている部分は無いし劣等感ばかり刺激される。
話した内容も後で思い返してああああああああ!!!!!ってなる。
だからこそ、一緒にいることが嫌だと好きだけど感じてしまう。
これを表現できるのはマジでモテない人間だけのはずです。
それをメジャーで日本一売れたB’zが表現するって考えられませんよ。
そんな独特のモテない男の気持ちを完璧に表現した天才しか書けない歌詞です。
YOU&Iはシングル曲のカップリング曲で発表されました。
カップリング曲で名曲を連発するB’zは化け物です。
そんなカップリング曲の名曲を集めたアルバムにYOU&Iは収録されています。
是非聴いてみてください。
F・E・A・R
牙を抜かれて虚ろに生きているなら稲葉さんに野性味を呼び起こされる曲。
それがF・E・A・Rです。
とにかく歌詞が攻撃的でやっちまえよ感が強いです。
そして、ビビっているとろくなことにならないと警告してくれます。
「失うことにおびえながら 少しづつ失っていくんだ」
こんなの誰にも経験がある、やろうかやるまいか迷っていたらいつの間にか出来なくなっている状況。
それをストレートに表現していて絶句してしまいます。
ビビって保身に走っていても、保守的になっている時点で気付かないうちに失っていることを気付かされます。
「だれかのいいなりやってるならひっくりかえせ」
「不満をたらたらたれながすんなら変えてみろよ」
稲葉さんの歌詞は心にズンっと一発ぶちかましてきます。
ビビってどうせ失っていくんなら、愚痴を言っていないでやれることは全部やって変えちまえよって指摘に目が覚めます。
Wonderful Opportunity
軽快なリズムで韻を踏んでいる落ち込んだ時に絶対に聴きたい曲。
それがWonderful Opportunityです。
歌詞が非常に前向きで明るいだけでなく、何か笑ってしまうくらいに韻を踏んでいて楽しい気分になります。
元気を貰えると同時にまあ、こんなこともあるかの精神が漲ってきます。
特に好きな部分が最後の歌詞です。
「楽になりたい 泣き出したい いつか今を軽く笑い飛ばしたい なんとかなるよ
イカす男女 ナレるでしょう切り抜ければ待ってる次のショウ トラブルは素晴らしいチャンス シンパイナイ モンダイナイ ナイ ナイ ザッツライフ イッツオーライ」
今を軽く笑い飛ばしたいというセンスが優れています。
結局辛いことがあっても時間が経つとそのときのことが一番笑い話になっていることが多いです。
だから、トラブルに直面してもなんとかなるという気持ちでやっていこうという前向きで明るい歌詞に本当に励まされます。
そして、最後の韻を踏んだ何故かカタコトの歌詞に笑います。
センスが独特で天才にしか表現できない歌詞です。
収録アルバムはIN THE LIFEです。
初期B’zが売れ出したときのアルバムで、ハードロック色が強くもなくかと言って気取らないと思いきや大衆にも媚びない。
非常にバランスに優れたアルバムでバラードからロックまで幅広い名曲揃いのアルバムです。
是非聴いてみてください。