退職を早めに切り出して周囲に迷惑がかからないようにしようと考える精神は素晴らしいです。
しかし、その厚意が無下にされ嫌な思いをする確率が早めに退職を切り出してしまうと多いです。
退職はギリギリまで周りには言わない方がいいのです。
ギリギリまで言わない方がいい理由と周囲の態度が変わる理由を説明します。
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ギリギリまで退職を周囲に言わない方がいい理由
早めに退職を伝えて周囲の負担が無いように行動しようとか、辞められる喜びにかまけて喋ってしまうと大変なことになる可能性が高いです。
退職はギリギリまで言わない方がいい理由を紹介します。
周りに言うと確実に広まってしまうから
信頼している人にだけ言ったとしても時間の問題で確実に周囲に広まっていきます。
信頼のおける人であっても、
「ここだけの話なんだけど・・・」
と枕詞を付けて秘密をばらまくのは人の性です。
会社に報告するより先に周囲の人の退職することを伝えてしまうと、正式な報告より先に情報が知れ渡ることになります。
これは2つの意味で自分が不利になります。
1.話のネタにされて嫌な思いをする
2.手順違いは失礼にあたる
まず、会社なんて狭くてストレスが溜まるコミュニティなので話題があればその話ばかりになります。
自分が噂話、ゴシックの種にされるので単純に不愉快な思いをします。
2つ目が、報告が手順違いになり失礼になることがあるからです。
本来は責任ある立場の人にしっかりと退職の意思を示し、退職交渉の後に上司からの発表があるのが筋です。
これを周囲に早めに伝えてしまいばらされてしまうと完全に手順に違いになります。
本来報告すべき人を通り越して噂話だけが先行して上司の耳に入ったら普通に考えて叱責を受けることは間違いありません。
綺麗に気持ちよく退職しようと行動するのが普通ですが、それが周囲にばらしてばらされるだけで台無しになってしまいます。
お世話になった上司より先に周囲に伝わって噂から聞いた上司に問い詰められるのも哀しいです。
なにより、嫌いな上司ならなおさら手順違いなことを嫌味ったらしく問い詰めてくることもあるので良いことなんて無いのです。
そのため、ギリギリまで退職は周囲には言わない方がいいのです。
退職者の扱いに困るので腫物扱いになるから
早めに退職を打ち明けるのが親切だと思っても、残される側がそう思うとは限りません。
退職をすると分かった時点で、もう会社の人間では半分以上なくなるので責任のある仕事などは任すことが出来ません。
かと言って何もさせないわけにはいかないので、居るのだけど頼みごとが出来ない厄介な従業員になってしまいます。
そのため、退職を切り出した人の扱いに困るため腫れ物扱いを受けることになります。
周囲の人も辞める人に仕事を頼みにくくなります。
引継ぎをやるなんて言っても長期間の引継ぎなんて早々なく、有給消化をして在籍していてもとにかく扱いに困ってしまいます。
有給消化でいなくなるなら良いですが、そうでないなら使えない駒を抱えながら仕事をしている状態になるのでお互いにバツが悪くなります。
だからこそ、退職を打ち明けるのはギリギリの方がいいのです。
周囲の態度が変わると辛い思いをする時間が長いから
退職をするというだけで裏切り者扱いなどする嫌な風潮が残っている会社があります。
今まではそんな様子がなくても実際に退職するときになってその会社の本当の姿がわかるものです。
退職することで周囲の態度が変わってしまった場合、単純に早めに言えば言っただけ嫌な思いをする時間が長くなります。
早めに言う時点で親切心から言っていると思いますが、それを蔑ろにされている状態を長期間続けることになるので単純に苦痛です。
早めに退職を伝えるのは会社にとっては得な部分があるかもしれませんが、労働者側からは一切得なことがありません。
そのため、ギリギリまで言わない方がいいのです。
退職で周囲の態度が変わる理由
退職を打ち明けると周囲の人の態度が変わることが多いです。
特にブラック企業であるならあるほど退職を伝えると周囲の態度が変わります。
退職で周囲の態度が変わる理由を紹介します。
利害関係がなく本当の姿が出るから
会社の人たちとは仕事だけの関係が多いです。
これが退職することになると仕事上の関係すらも無くなります。
となると、何の利害関係もない他人同士となるのです。
普通なら他人であっても最低限の礼儀を重んじるものですが仕事はストレスが溜まっている状態なのでその普通が出来ない人が多いです。
短絡的な発想から利害関係がないからとすぐに関係を断ち、冷たい対応をする人がいます。
普段は良い人であったとしても、それは仕事上だけで見せる姿であって退職を伝えた後に出る姿がその人の本当の姿です。
退職を伝えると利害関係がなくなり本当の姿で向き合ってくるので周囲の態度が変わったと感じるのです。
しかし、元々嫌な人間であったとわかるだけなので気にしないのが一番です。
採用など仕事が増えることにイラつかれるから
目先のことしか考えられない視野の狭い人は退職していく人のことを表面上であっても考える素振りを見せることが出来ません。
退職者が出ると目先の困ることは退職者の仕事をどう割り振っていくかと採用活動をするか考えることです。
退職者が出なければ本来しなくて良かった仕事が増えるので大変になります。
そういった部分も含めて仕事なので感情的になる必要はないのですが、この忙しさ大変さを退職者のせいにするのです。
本来だったら中途採用をしたり、何かしらの対策を管理職が考えればいいだけの話なのに管理職に向いていない人が運営している組織は何も言えません。
そこで忙しい原因を退職者に求めて攻撃するようになり態度が変わるのです。
辞められることへの嫉妬があるから
退職者への態度が変わって冷たくするような会社は大体の場合従業員全員がストレスが溜まっているような劣悪な環境にあります。
そんな劣悪な環境から一足先に抜け出す、特に次が決まって転職するなんてなったら人間心理として面白くないと思うのは当然です。
自分たちが劣悪な環境に居て辛い思いをしているのに、そこから助けもしてくれず自分だけ逃げるなんてズルいと考えてしまいます。
すると、自然と退職者に対してムカつく感情が湧きあがってくるので冷たい、態度が変わったと感じることをしてきます。
そういったことをするから劣悪な環境になると考えず、とりあえず自分のことだけ考えて行動するので嫌な思いをするのです。
裏切りと考えて感情的になるから
古い考えというより、劣悪な環境ほど何故だか知らないですが過剰に一体感とか仲間意識が強いです。
実際は劣悪な環境なのでお互いを嫌いあっていて最悪なのですが、表面上はブラック企業ほど仲良くしようとするのです。
良い意味での仲間意識ではなく間違った仲間意識なので、人が辞めようとすると即座に裏切り者扱いを受けるようになります。
ストレスが溜まっているような劣悪な環境なので誰か噂話の標的になるような人をいつも探している状態です。
その標的に選ばれつつ、辞めた人がどうなるかの見せしめにもなるのでブラック企業ほど裏切り者扱いしていじめてくるのです。
周囲の態度が変わった時の対応
周囲の態度が変わると寂しいからムカつくからで色々な感情が湧きますが、辞めるのですからこちらが感情的になってはいけません。
周囲の態度が変わる場合の対応は3つです。
基本的にはいつも通り
退職を打ち明けて周囲の態度が変わったり、嫌がらせをされたりするのは基本的に感情論に基づいて行われています。
相手が感情的に来ているのに対してこちらも感情的になれば、収拾のつかない戦争に発展してしまいます。
辞めるのですからいちいち感情的にならずに、やっぱり辞めて正解なんだと自信をもって普段通り過ごすのが一番です。
下手に揉めても決していいことがありません。
残念な気持ちやら悲しい気持ちやらでごちゃごちゃになっていると思いますが、自分の選択肢の正しさを信じて大人になるのが一番です。
プライベートでヤバい連中が居たら関わらないですよね。
それと同じです。
監督署や組合に相談する
感情的になってせこせこと嫌がらせをしてくるぐらいなら完全無視が一番なのですが、感情論が行き過ぎる時があります。
結果としてパワハラなどをしてくる場合は無視より然るべき手はずを踏んだ方が良いです。
よくあるのが、ボーナス支給額を不当に減らすとかボーナス支給前に退職させようとしてくることです。
特に後者は普通に解雇権の濫用に相当するので一人で抱え込まない方が良いです。
あまりに酷すぎる場合は大人の対応ではなく法的対応をすることを躊躇わずに選択した方が良いです。
退職代行ですぐに去る
個人的には退職代行はお金もかかるし働いていた会社が良い印象を持たないので使わないで済むならそれに越したことはないと思っています。
嫌な思い出ばかりの会社でもなんだかんだ愛着がわくのが人間ってもんです。
意味もなく迷惑は誰もがかけたくないと思います。
しかし、世の中ろくでもない奴が多いです。
退職が決まったら嫌がらせや嫌味を言ってきたり、怒って逆ギレしてくるような職場も実際にありました。
また、権利として有給消化は認められていますが職場と上司の雰囲気によって使いづらく使わずに辞めてしまうなんてこともあり得ます。
その場の雰囲気って実際に体験してみると侮れません。
なので、もう引継ぎとか評価とかどうでもいいからとりあえず辞めて有給消化もしっかりとした。
そのうえで、自分が嫌な思いをしたくないとするなら退職代行も有効です。
嫌な想いと時間を使うのをお金で解決できるので効率は良いです。
良い対応してくれないような会社なら思いきって使うのも手です。
まとめ
退職を早めに伝えようとする善の心は良いことですが、周りの人が善の心を持っているとは限りません。
周囲に伝えてしまったがゆえに嫌なことが起こるし、態度が変わればそれだけ嫌な思いをする時間が増えていきます。
退職はギリギリまで伝えない方が自分にとっても相手にとっても最善の辞め方になるのです。