経理職として働くなら取っておきたい資格ナンバーワンの簿記2級。
簿記2級を取得した後、自分のスキルアップのために何か勉強しようと思っても一体何を勉強した方が遠回りをせずに成長できるか悩みますよね。
そこで簿記2級を取得した後に取っておくと経理として役立つ資格を簡単なものなら難関資格まで紹介していきます。
簿記2級を取得した後に取れる簡単な資格
簿記2級を取得した後、いきなりレベルの高い資格にいくのも良いですが、難関資格は心が折れがちです。
勉強習慣は維持しつつ経理職で役立つ、簿記2級があれば比較的簡単に取得できる資格は2つです。
ビジネス会計検定2級
勉強時間:30時間
簿記2級を取得した後に個人的に取得した方が良いと思う資格がビジネス会計検定2級です。
簿記2級があれば3級を受けずに2級からでも余裕で受かります。
簿記が財務諸表を作成する方法を学ぶための勉強だとしたら、ビジネス会計検定は財務諸表を読み解く力を付ける勉強です。
経理職で給料を多く貰いたいなら、職人の様に細部まで几帳面に仕事をするのでは得策ではありません。
なぜなら経営者なんて酷い言い方をすれば税務とか適切な経理処理なんてそんなに興味がないからです。
せいぜい税務調査で嫌な思いをしないレベルで頑張ってくれれば良いぐらいにしか思っていません。
会社において大事なのはいかに儲かるか、利益を残せるかを考えることです。
経理はこの分野が弱いと思われがちですが、財務諸表は企業の全てが詰まっています。
つまり、ビジネス会計検定で財務分析の基礎を学ぶことで価値ある提案と状況報告が出来るようになるので重宝されます。
お手軽に重要人材として出世コースに乗せる優れた資格です。
FP2級
勉強時間:50時間
人生を生きるうえで必須の学問と言えるのがFP2級です。
普通に働いているだけだと個人の税金や保険関係について学ぶ機会が全くありません。
納税は国民の義務ですが、節税は国民の権利です。
この節税部分や自分が病気やケガをした時にどういった保障があるのか学べるのが本当に大きいです。
経理とか関係なく取るべき資格ですが、比較的経理職とも親和性が高いです。
なぜなら、年金現価係数などの割引現在価値について学べるからです。
簿記1級まで勉強するとわかりますが、会社は基本的に将来CFについては現在価値に割り引いて考えます。
この基礎が学べるので簿記1級を目指すときでも抵抗感が少ないです。
また、ローンの計算においてもこの考えて運用されているので自分が毎月いくら返していく予定ならいくらの額まで借りられるか一発で出せます。
まさしく知識は力であることを教えてくれる最高の資格です。
簿記2級を取得した後、確実にキャリアアップ出来る資格
簿記2級を取得した後、更にレベルアップしたい、将来的には好条件で転職も視野に入れたいと思っているなら取るべき資格があります。
かなりの難関ですが目指す価値がある資格は2つです。
簿記1級
勉強時間:700~1000時間
文句なしの経理のエキスパートになれるのが簿記1級です。
簿記1級までの知識があれば基本的に実務上の経理処理で苦戦することはほとんど無くなります。
税理士試験の簿記論もほとんどの部分がカバー出来るので上位資格に挑戦するための足掛かりにもなります。
税理士を目指すなら簿記1級は受験資格さえあれば必要ないと言われがちですが、簿記1級はかなり有用だと感じます。
なぜなら、原価計算、意思決定会計、予算統制など企業内で確実に重宝される管理職レベルの知識が身に付くからです。
ただ経理の仕事をするだけでは、出世はしないし、どれだけ頑張っても評価されず給料が低くて嫌な思いをします。
しかし、管理会計知識があれば実務を通じて経験を積めば会社のために数字を使える術を身につけられて給料が上がります。
しかも、管理会計知識なんてどこも喉から手が出るほど欲しいので転職も年齢がいってもしやすいので自由度が高まります。
独学でも受かるなんて言いますが、やめた方が良いです。
時間が無駄になるしわかりにくくて挫折します。
また、相対試験なので自分が頑張っても周りが凄ければ落ちる過酷な試験でもあるのでしっかりとした情報収集は必要です。
個人的には通信講座で自分の好きな時間に勉強が出来るようにするのがおすすめです。
特にネットスクールは他社より安くわかりやすいうえに、理解型の勉強で進んでいくので勉強が嫌にならず受かりやすいです。
まずは、YouTubeで無料で簿記1級の基礎について講座をしているものがあるので是非観てください。
わかりやすく簿記2級で暗記していた知識が理解に変わっていくと思います。
理解を中心にしているので、合格を目的にするならネットスクールが一番です。
TOEIC700点以上
勉強時間:250時間~1200時間
外資系企業で働きたいなら持っておきたいのがTOEIC700点以上です。
経理の英語ってかなり親和性が高く、自分が英語が全く出来ませんが、英語が出来るとかなり転職がしやすくなります。
特に外資系や大企業で海外案件を手掛けている所は、経理がわかって英語も出来る人材が少ないので常に欲しています。
そして、当然そういった企業は年収が高いし自由な働き方がしやすいのでかなり羨ましいです。
簿記1級以上の難関資格を目指すのを悪いとは言いませんが、英語にアレルギーが無く経理の実務経験があって簿記2級まであるならTOEICの方が良いと思います。
経理は実務経験がものを言うので、英語が出来て高度な処理を外資系や大企業で積めるなら将来性抜群です。
ただし、英語が苦手な人が700点以上を目指すと確実に簿記1級より時間がかかるし挫折することになります。
自分がどちらのタイプが考えたうえで挑戦しましょう。
簿記2級を取得した後、挑戦すれば一生困らない難関資格
簿記2級を取得した後に難関資格でほとんど受からないが、取得できれば安泰な資格があるのが経理の良い所です。
難関資格だがやる気があれば独立まで視野に入る資格は3つです。
ちなみに公認会計はまず無理だと思っているので外します。
税理士
勉強時間:3000時間~5000時間
税金の全てを知っており独立開業が出来るのが税理士です。
もちろん、企業内税理士で働いても良いですが独立する人が多いのが税理士資格の魅力です。
企業内の場合税務を一手に引き受けるので、なくてはならない存在となります。
税理士資格は簿記論、財務諸表論を必須として残り3科目を突破すれば晴れて税理士になれます。
受験資格は簿記1級合格か大学で経済学を学んでいることが条件なので、大卒文系なら受験資格はあります。
会社員に人気な資格の理由が、1科目ずつ受験出来てかつ受かった科目は一生有効だからです。
時間をかけて努力して合格を目指す人が多いのです。
ただ、簿記論と財務諸表論は受かる人が多いですが、それ以外の特に法人税科目はほとんど受からないです。
勉強時間が1科目500時間くらいですが、それ以上に勉強している人の方が多くかつ受からない人の方が多いです。
この試験も相対試験なので自分が頑張っても受からない時は受からないです。
まさに地獄のような試験ですが、受かればそれだけの恩恵があります。
独学で受かるなんてまずないのでしっかりと資格スクールで勉強しましょう。
米国公認会計士
勉強時間:1000時間~1300時間(TOEIC700点以上前提)
TOEICで高得点なら日本の公認会計士よりは楽なのが米国公認会計士です。
国際的な業務が中心となるので大企業や外資系が中心となり、監査法人で働くことも出来ます。
意味ないなんて言われますが、40過ぎで子育てがひと段落したブランクのある女性がこの資格があるために大企業に就職出来た事例を知っています。
そのくらい有用性が高い資格であり、年収1000万円も目指せる資格です。
日本企業でも内需が終わってきているので、海外案件に手を伸ばしている会社が多いです。
これからもますます需要が高まることは間違いないです。
独立は厳しいですが高年収で安泰な資格です。
中小企業診断士
勉強時間:800時間~1100時間
会社全般の管理について学べる独立も出世も出来る資格が中小企業診断士です。
足の裏の米粒なんて揶揄されるぐらい独立するには、何の役にも立たないと評価される資格ですが個人的には有用だと思います。
独立せず会社で働く場合、経理でかつ管理会計や管理全般が出来ることは経営者からすれば嬉しい以外無いです。
そして、経理職は管理会計こそが必要なのでこの部分があれば出世もしやすく高年収を得やすくなります。
また、マネジメントについても勉強できて、実際に管理職になれば転職するにも高年収求人を狙えるのでおすすめです。
独立に関しては、コンサルタントは特に資格がなくても出来るので酷い言い方をされますが、そこは活かし方だと思います。
自分の勤めている会社でしっかりと業績をアップさせた経歴と経験があればそれを武器に独立することも夢ではないです。
税理士と違ってこの資格だけで独立で安泰とはなりませんが、稼げる人はちゃんと稼げる夢のある資格です。
特に中小企業なんて管理会計なんて全く知らないのでこの分野を開拓できるかどうかで独立できるかどうかも違ってくると思います。
1次試験と2次試験両方に受からないと合格にならないので、一発で受かる人はほとんどいない難関資格です。
まとめ
簿記2級は経理職でこれからも働いていくなら必須の資格でありながら、全ての基礎でもあるので応用が利きます。
周辺の資格を狙っても良いし、更に上を狙っていくことも自分の努力次第で出来ます。
簿記2級がある以上、経理に適性があると思うので色々勉強していくと自分の世界が広がっていきます。
経理は下っ端は給料が低いですが、成長して希少人材になれば楽なのに給料が高い仕事です。
是非挑戦してみてください。